デジタル地の塩

校長通信

2016/06/10
「磨くほど輝きは増す」

今年度に入り、「プロジェクターの調子がどうも悪い。電源が入ったり,入らなかったりする。」と担任から訴えがありました。業者さんに見てもらったところ、どうやら取り替えなくてはならないとのことで、最新のプロジェクターに入れ替えてもらうことになりました。「もう10年目ですから、仕方ないです。」と業者の方。確かに、学園本館が建って今年10年目を向かえる。もうそんなにたつのかとちょっとした驚きでしたが、2007年春に新しい校舎が与えられたときのことを思い出しました。この校舎を大事に使おうと掃除の仕方や掃除用具の選定、トイレの使い方など、先生方と色々話し合い工夫して,生徒の皆さんにも協力してもらいながら、この9年間、大事に使用してきました。時がたつにつれ補修しなければならないところや、入れ替えなければならない備品等がありましたが、各階の廊下や2階のホワイエに次々と新しいベンチやテーブルが配置されたり、電子連絡ボードが設置されたり、大型モニターが導入されたりと、むしろ建築当時よりは充実した環境になってきています。校舎を丁寧に利用してきた先生方の努力と、生徒の皆さんが大事に使ってきてくれたお陰だと思っています。
先日、神奈川県にあるキリスト教主義の学校、横須賀学院を訪問しました。朝の登校時に合わせて訪問をしたのですが、生徒たちの様子も肌で感じることができました。校長先生の計らいで、2限目に行われた高校2年生の学年礼拝に参加させていただきました。新しく建てられた礼拝堂はヴォーリズ建築事務所が手がけた建物で、その広さは本校の礼拝堂の1.5倍から2倍ぐらいありました。横須賀学院にとって自慢の建物で、それは素晴らしいものでした。しかし、私が最も感心したのはその空間と時間を使う生徒たちでした。本校と同じように生徒代表が司会を務め、厳粛に落ち着いて進められていく様子を見て、この学年礼拝の時間を大切にしているのだなと強く感じることができました。
私たちが今こうして過ごしているヴォーリズ平和礼拝堂も、工事関係者や先生方が色々と考えられ知恵を絞って造られた場所です。そして現在、この場所を使われる人たちによって色々な表情を見せてくれる建物です。今年度のterm1の2ヶ月ほどの間に、厳粛な入学式から始まり、毎週行われる中学校の全体礼拝、楽しかった生徒会入会式、真面目に審議した生徒総会、真剣に耳を傾けた花の日礼拝のお話、芸術の香りが広がった音楽会など、たくさんの空間と時間を生み出してくれました。「その建物はそこに集う人をつくる」とヴォーリズ先生は言われたそうです。私たちは「その空間を使って建物を活かす、文化や学びを生み出す、そして友情や平和をつくり出す。」心を込めて利用すれば利用するほど輝きを増す場所。この場所が「ヴォーリズ平和礼拝堂」と名付けられた所以です。そんな気がします。
この校舎が与えられたときに、先生方が「教育の中身も変えていこう」と討議を重ね、全国的にも珍しい5term制が検討されました。1年を細かく5つの区分に分けて、平均して2ヶ月ほどの期間の学校生活や学びをしっかり計画して目的を持って過ごす。そして振り返りを持ち、新しい決意を持って次のtermに向かう。そのような思いが込められている5term制です。2016年度最初のterm1の終業を、今日むかえました。今一度振り返りの時をもってもらい、1年生の人はこの近江兄弟社中学校の入学を目指したときの決意と希望を思い出し、2・3年生の人たちは先輩として自覚ある行動を決意したことを思い出して欲しいと思います。term1は君たち一人ひとりにとってどんなtermだったでしょうか、この機会に考えてみましょう。

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