いのちの光 学園牧師のメッセージ

メッセージ

2017/03/01
『飛躍―新しい年度への決意』

宗教センター長 池田 隆男

「主に望みをおく人は新たな力を得、鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない。」(イザヤ書40:31)

3月に入り、日本は卒業シーズンを迎えています。幼小中高大学専門学校等、殆どこの時期に卒業式が行われます。それぞれの学園生活が終わり、新しい出発の時期でもあります。寒くて日の短い季節が終わり暖かく新芽の映える時期とも関係しているのでしょう。

先月、近江兄弟社創立112周年記念式を終えました。1905年2月2日ヴォーリズ先生は日本に来たとき明確な目標をもっていました。キリスト教の辺境の地、近江八幡で一信徒として伝道活動にあたることでした。自分が望んで近江八幡を求めたのではなく、神に遣わされた未知のところで神の業に励み「神の国」を建設することでした。経済的にも精神的にも自給自足を目指し、日本文化を尊重しつつ地球的視野に立って「平和」の実現を目指しました。

八幡商業学校の英語教師の契約を2年間で解除され、途方にくれました。友人知人を頼って仕事を探せば、彼にふさわしい仕事を紹介してくれる人はあったようです。仕事がなければ母国アメリカに帰国するのも一方法でしょう。しかし彼は友人たちや教え子たちの支えにより近江八幡に留まりました。神様から遣わされたこの近江八幡は、神様が「出なさい」という導きがない限りこの地を出ることはないという堅い信仰がありました。そして生涯近江八幡に留まり、日本中で伝道活動を中心に、建築設計、メンソレータム(現メンターム)の製造販売、建築資材の輸入販売など伝道とビジネスの拠点をここに置き、「祈りつつ」社会への奉仕に勤め、一切の私有財産を残さず生涯をこの地で終えました。

ヴォーリズ先生は幼少のころからの思いが成長の過程で形成され、大学の時、1902年(明治35年)にヴォーリズはカナダのトロント市マッセイホールを会場とした「海外伝道学生奉仕団」(Student Volunteer Movement for Foreign Mission)の第4回世界大会にコロラド大学YMCA代表(コロラド州から1名)として出席した。その時のテーラー夫人の演説によってはっきりと自分の一生の目的を見つけたのだと思います。

彼の信仰は神から導かれた近江八幡での働きでした。そして、その近江八幡での働きが神のなすところとなり「世界の中心」であると信じたのでした。将来の見通しがヴォーリズ先生にはありました。それは使命感であったかもしれません。

卒業というこの時期は目先のことにとらわれず自己実現のためにどんな生涯を目指すのかということを考えてみる機会だと思います。もちろん、まだそれを見いだせない人も多いでしょう。その時その場限りの生き方ではなく、よく考え20年先、30年先、いや50年先の目標を探し続けて、この時を過ごしてほしいと思います。

今月の聖句は神様が自分に関わってくださることを期待するとき、私たちは新たな大きな力を得ることができると教えています。自分の夢のために「今」という時が与えられています。「今」を大切に生きること、そしてそれぞれの「未来の夢」の実現を目指しましょう。

 

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