いのちの光 学園牧師のメッセージ

メッセージ

2013/01/04
成熟した大人に

新しい年を迎え、新たな一歩を踏み出す事ができます幸いを感謝いたします。2013年の新しい年が皆さまお一人おひとりにとりまして豊かな祝福と実 りのある年となりますようお祈り申し上げます。学園創立90周年が過ぎ、いよいよ100周年に向かって前進をしなければならない時を迎えています。来年 は、小学校が浅小井キャンパスに移転する時です。時は刻々と過ぎ去って行きますが、「教育改革」は容易な事業ではありません。情熱と熱意、高い志と献身的 な労苦が要請される事業です。学園に繋がる一人ひとりがそれぞれの賜物と才を駆使して、一つになって教育改革事業、並びにキャンパス整備事業をやり遂げる ことができますようにと願っています。今朝のメッセージ題は「成熟した大人になること」です。やがて100年という歴史を刻もうとしている学園はそろそろ 成熟した大人になるときではないかと考えます。地域の子どもたちの託児所(プレイグラウンド)から始められた学園が、90年の歴史の中で、キリスト教学園 として発展し、この小さな田舎の町で長きにわたって存続してきたことは、当たり前のことではありません。創立者や先輩たちの播いた労苦の種が教職員の献身 的な奉仕によって様々な困難な道を乗り越え、学園の教育が「志を同じくする者」によって継承され続けて来たことを証しています。90年の歴史を刻む学園 は、100年に向かって「品位ある大人に」成長しなければならないと考えています。いつまでも未熟な考えや行動で教育の働きをしていてはなりませし、「品 位ある学園」創りのためにも成熟した大人の考えや行動をもってそれぞれの校園が活力に満ちて運営されることです。2011年12月末、病気治療のため入院 されていた理事長から各校園管理職宛ての手紙が届けられ、手紙は運営協議会の場で紹介されました。その内容は、「・・・日本の混迷と国力の低下には憂慮す べきものがあります。たかが一私学とは申せ、近江兄弟社学園の命運を託された我々は、知力を尽くし、ある限りの勇気をふるって学園を良い方向に引っ張って 行かねばなりません。学園訓「地の塩・世の光」は生徒児童のためのモットーではなく、私たち自身に与えられた訓示です。マタイによる福音書では「イエスは 群衆を見て山に登られ、弟子たちが近くに寄って来た。そこでイエスは口を開き、『あなたがたは地の塩である。あなたがたは世の光である』と教えられた、と 記されており、ルカによる福音書には「聞く耳のある者は聞きなさい」と記されています。すなわち、「地の塩・世の光」という言葉はイエスが弟子に向かって 語られた言葉であり、また、「聞く耳のある者」に対して語られた言葉であります。それを我々は学園訓として用いているわけですが、弟子たちが近くに寄って 聞いたように、私たち自身の主体性、積極性をもって聴き、実践しなければならないと思います」とありました。理事長のメッセージを受け取って、一年余りの 歳月が流れました。私たちは、今、力を結集し、決められたことをやり遂げるのみです。そこに学園の命運がかかっているのです。100周年まであと10年。 この10年は、これまで以上に私学にとりまして大変厳しい教育環境や経営環境になるかもしれません。まさに「荒れ野の10年」とも言える苦難の時となるか もしれません。しかし、学園教育に対して高い志をもち、その未来を信じる者にとって、荒れ野の苦難は必ず希望につながることを信じ、進むことができるので す。今、働いている教職員のうち誰が10年後の100周年記念事業の完成を見届けられるのか、予想はつきません。私個人もそれを見届けたい強い願いはあり ますが、その時までいのちの保証はありません。ですから、一年一年、いや一日一日、その夢を見ながら、夢の実現に向かって悔いのない働きができればと切に 願っています。たとえ、道半ばで100周年を迎えることができなくなったとしても、学園の100年の歴史に繋がる最終段階において歴史の一端を担う光栄に 与らせていただけたことを人生の締めくくりに与えられた大きな喜びと感謝として受け止めたいと願っています。混迷した日本社会、混沌とした日本の現状から 脱却し未来を切り開くのは、教育の立て直しによると確信しております。日本立て直しの教育の一環を学園の教育改革事業によって参画できると考えますと、誇 りさえ感じるのです。全人的な人間観、人間の尊厳性と内面的価値を取り戻す人間教育の重要性をしっかりと認識し、「地の塩・世の光」となって地域社会、 国、国際社会の幸せのために奉仕する若い器をこの学園から送り出すことです。「イエス・キリストを模範する人間教育」とは、「隣人」の幸せのためにお仕え する人間教育です。排他的で偏狭なナショナリズム、民族主義、排外主義的な宗教や文化の世界から、普遍的、地球規模的な隣人愛に目覚めることであり、国際 社会で「品位ある成熟した大人」として振舞うことができる器を世に送り出すことです。教育を通して「人間回復」を実現することが混迷する日本社会に希望を もたらすのであり、教育の大きな使命であります。それは、同時に私たち教育に携わる者が「品位ある成熟した大人」として子どもたちの前に「模範」を示すこ とが要請されていることなのです。「教育とは人を創り未来を創る壮大な夢のある働き」であることを確信し、子どもたちの前にその「範」を示したいもので す。

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