学園

いのちの光

2018/11/01
いのちの光 『Do 求めなさい』 ― 創立者の精神に学ぶ

 

宗教センター長 池田 隆男

何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。 

 (フィリピの信徒への手紙2章3節~4節)

 10月には中体連、高体連、高文連の秋季大会があり、生徒の皆さんの活躍を部分的に見せていただきました。スポーツ部門で感動的な場面を何度も見せていただきスポーツの素晴らしさを改めて感じさせられました。日頃からそれぞれの目標に向かって練習を重ねこの大会に備えてきた成果を十分に発揮された結果、勝利をつかみ目標達成した選手、残念ながら目標に届かなかったチームや選手の皆さんを讃えたいと思います。

今月のテーマは「Do 求めなさい。」です。

中高生の皆さんは高等学校や大学の進路に向けて自分の希望する進路が実現するとは限りません。合格基準に達するように努力をしますが、すべての人が実現することにはなりません。

プロ野球選手になることを夢見る高校野球の選手たちは全国で高校生は15万余(3年生は5万余)います。先日ドラフト会議が行われプロ12球団は37名の高校生を指名しました。指名を受けた選手は憧れのプロ野球選手としてスタートを切ることになります。選ばれた人たちですが、プロ野球の選手生活の平均年月は6~7年だといわれています。厳しい世界です。このように考えてみると目標に向かって努力してもその目標達成のできないことが多いのです。

一生懸命に取り組んだ試合に勝てなくても、また、ここしかないと思って受験した入試に失敗しても、その後別の世界で成功を収めた人はいくらでもいます。野球選手を夢見た少年が実業家として活躍している人も珍しくありません。

いや、自分の夢を実現できなくて挫折を体験し、違った分野に進むことの方が普通のようにも思えます。

だからと言って、目標や夢を持っても意味のないことだから夢を持たないでも良いということではありません。努力し苦しみながら未来の自己実現に忠実に取り組むことの中から、自分に合った道が拓かれるのだと今月の聖句は教えています。

「ニューヨークの病院の壁に書かれていた作者不明の詩」として有名な祈りについて紹介しましょう。

 

大事を成そうとして、力を与えてほしいと神に求めたのに

慎み深く、従順であるようにと、弱さを授かった

より偉大なことができるように、健康を求めたのに

よりよきことができるようにと、病弱を与えられた

幸せになろうとして、富を求めたのに

賢明であるようにと、貧困を授かった

世の人々の賞賛を得ようとして、権力を求めたのに

神の前にひざまずくようにと、弱さを授かった

人生を享楽しようと、 あらゆるものを求めたのに

あらゆることを喜べるように、命を授かった

求めたものは一つとして、与えられなかったが

願いはすべて聞きとどけられた

神の意にそわぬ者であるにもかかわらず

心の中の言い表せない祈りは、すべてかなえられた

私はあらゆる人の中で、最も豊かに祝福されたのだ

 

創立者のヴォーリズ先生は「失敗者の自叙伝」という本を書き残しています。設計事務所、企業など事業で雇用を確保しその資金でキリスト教伝道、病院や学校、図書館など社会貢献にすべてを捧げた生涯です。「神の国」すなわち平和で豊かな社会を実現したいと夢を追い求めた生涯でした。

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アドベント  クリスマスシーズンを迎えて

秋も深まりまもなくクリスマスシーズンを迎えます。学園では11月21日(水)アドベント礼拝を予定しています。教会歴でアドベントは12月25日のクリスマスの週を入れて4週間前の日曜日からクリスマスの準備期間に入ります。今年は12月2日(日)になります。学園では少し早いアドベント礼拝を予定しています。保育園、幼稚園から小、中、高等学校までクリスマスの準備でデコレーションやクリスマス礼拝の準備に入ります。

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