学園

いのちの光

2018/09/18
いのちの光 『よく働く手足』

 

学園牧師 浅居 正信

「たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります。」

ガラテヤの信徒への手紙6章9節

 学園の創立者である一柳満喜子先生は、「4福音書には教育の基準が、永遠に朽ちない形に保存されている」とし「イエス・キリストを模範とする教育」を提唱しされました。その具体化として「自己統制力」の育成を教育課題とし、「正しく見る能力・正しく聞く能力・正しく考える能力」の育成が必要となると述べています。その考えは今、学園の教育目標(幼小)として「よく見る目・よく聞く耳・よく考える頭・よく働く手足」という方針として受け継がれています。

今月の聖書の箇所は、ガラテヤの人々に対して、「私たちがどのように生きたらいいのか?」ということについてパウロが勧めを述べているところです。わたしたちは弱いものですから、聖書の教えに従うことができず、神に背き人と争い傷つけあってしまうことがありました。そんなガラテヤの人々を叱咤激励する手紙の締めくくりに、パウロは互いに助け合うことを勧めています。あなたのなした隣人への関わりは、決して無駄に終わることは無い、必ずそのことが実りを迎える時が来るのだ、というのです。ただ、私たちはその時を知らないだけなのです。互いにその抱える重荷を担い合おうとするときにこそ、イエス・キリストを模範とする生き方の実践につながるのです。

自分の問題だけで精一杯、自分の悩みだけで精一杯。しかし、だからこそ、とパウロは共に生きることを勧めます。9節「たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります。」と。

パウロは、私たちはお互いに弱い存在として重荷を担い合うと共に、神様から頂くすべての善きものを、良き働き手として分かち合おうではないかと言っているのです。重荷も善きものもどちらも担い合い、分かち合うのです。互いの重荷を担い合い、神様からのプレゼント、賜物を生かし分かち合って、共に生きる豊かな社会を築きたいと願います。

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満喜子記念礼拝 

創立者のおひとりである一柳満喜子先生は1969年9月7日に84歳で天に召されました。この日を覚えて毎年満喜子記念礼拝を行っています。今年も9月7日(土)に記念礼拝が行われ、学園中学校の卒業生、鈴木有(すずきたもつ)さんから一柳先生ご夫妻のお話を聞かせていただきました。満喜子先生がお亡くなりになって49回目の記念礼拝でした。

「創立記念式」と「いのちと平和の集い」 9月17日(月・祝)

ヴォーリズ学園は清友園幼稚園が県から認可された日を創立記念日としてきました。1922年8月23日のことですから今年は96周年ということになります。学園の教職員が参加できる日ということで9月17日(敬老の日)に行われました。

「いのちと平和の集い」は創立者、一柳米来留(W.M.Vories)先生の生誕行事として2007年度から始まりました。かつてヴォーリ建築事務所には米国、中国大陸、朝鮮半島、台湾、ヴェトナム、日本の人たちが協力し合って仕事をしていました。人種や宗教をこえて一つの目的のために働いたのは「神の国」建設の為でした。「神の国」を「平和の国」と置き換えることも出来るでしょう。ヴォーリズ政審を

今年は、宗教学者の島薗進先生(上智大学教授)のお話を聞きかせていただきました。

(※「満喜子記念礼拝」、「創立記念式」、「いのちと平和の集い」児童生徒を除く学園関係者のつどいです。)

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