学園

いのちの光

2018/04/09
いのちの光 『希望―祈りつつ前進』

 

宗教センター長 池田 隆男

「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです。」

(テサロニケの信徒への手紙一 5:16~18)

  新年度を迎えました。未来に対して大きな志と希望をもって日々新鮮な思いで学びをいたしましょう。自分の志や希望をしっかり持っているならば、学園での学びや積極的な生活を送ることができるでしょう。志や希望は、自分から求めそれに向かって努力をしなければなりません。何もしないで得られるものはないからです。

ヴォーリズ学園には「祈りのカード」があります。そのカードの構成は5つから成り立っています。

1番目は学園訓「地の塩・世の光」です。これは聖書の言葉で「あなた方は地の塩である」、「あなた方は世の光である」というイエス・キリストの言葉です。努力をして有益な者になりなさいという教訓ではありません。既に「あなた自身」がかけがえのない神様から遣わされた尊い存在であるいう恵のイエスの言葉です。

2番目は「学園の祈り」です。

イエスの山上の教えとアッシジの聖フランシスコの「平和の祈り」を取り入れた構成になっています。具体的な生き方と目標を示しています。

3番目は讃美歌236です。“HEIWA”という題でヴォーリズが1908年に発表した詞が讃美歌となりました。当時の欧米諸国の軍備拡張の時代に作詞されたものでヴォーリズ自身の平和への心情が表れています。この詩は米国の讃美歌集の1曲となり、その後日本の讃美歌集にも取り上げられました。(讃美歌21に載っていません)

4番目に「主の祈り」です。聖書の中に弟子たちがイエスに「私達にも祈り方を教えてください」と尋ねる箇所があります。そこで弟子たちに「このように祈りなさい」と教えたのが「主の祈り」です。完成された「祈り」としてよく使われます。

5番目は学園の校歌です。1947年にヴォーリズが作詞されたものに一柳満喜子が和訳されました。R・シューマンの讃美歌83の曲にのせたものです。1節では「青春の真っただ中に、朽ちることのない永遠の真理を追究し、神の愛に基づく隣人愛に満ちた生き方をしましょう。」2節では「イエス・キリストをわれらの模範とし、われらの人生の最終目的にしましょう。身体と心と霊魂を育ませ給え」と結びます。「祈りのカード」は学園教育の本質を表しています。この学園に学ぶ若い皆さんも「祈りのカード」に向き合って充実した学園生活を送り、志や希望の実現に頑張ってほしいと願っています。(「ヴォーリズ学園の祈り」のカードと合わせて読んでください。)

 

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