兄弟社村ビオトープだより
2016年 3月25日発行 ヴォーリズ学園ビオトープ委員会
兄弟社村のあゆみ
北の庄沢の「兄弟社村」は、2000年ごろまでは荒れ地でしたが、「子どもたちが環境を学ぶ場として、生き物がいっぱい集まる場にならないか」との思いから「世界にたった一つの自分たちの村を作ろう」という夢をかかげて、翌年「兄弟社村」としてスタートしました。
地域の水環境保全活動を進めている研究会の協力のもと、「北の庄沢の自然を取りもどそう」を共通認識として、北之庄沢を模したビオトープ池をはじめ、学習田や菜園、森、広場、秘密基地(プレハブ小屋)、星の観測所、穴窯などが作られました。また、沢にある草木類を植栽し、多様な生き物のにぎわう地域の里地空間となるよう配慮されました。
そして今まで、保護者や地域の人たちとともに、環境学習をはじめ様々な体験学習に活用されてきました。例えば、生き物調査(小中学生を中心に年2回実施)や田畑での作物育成体験、石窯パンやピザ作り、写生、食育、いのちを学ぶフィールド、またコミュニケーションやリフレッシュの場としても活用されています。2013年には、農地用エコトイレ(商品名:アグリレットトイレ)も設置されました。
この「兄弟社村」は、数年前、日本ビオトープ協会からビオトープ顕彰賞を受賞し、同協会から「ビオトープ百選」にも選ばれ、全国的にも注目されています。
今後、地域の人たちや保護者の方々と協力し、貴重な湿地植生保護と施設の維持管理をしながら、この素晴らしい環境を守っていきたいと思います。
(文責:教育顧問 永島鉄雄)
兄弟社村での植樹作業と焼き芋体験(今年2月19日)
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